六角堂は高いビルが立ち並ぶ京都のど真ん中、京の台所・錦市場のすぐそばにあります。
西国三十三所第十八番札所、洛陽三十三所第一番札所で、寺号は紫雲山頂法寺。
寺号よりも、六角形の本堂から付けられた「六角堂」の通称の方で親しまれています。
隣のビルの展望エレベータから見た本堂。六角形の特徴的な屋根がよく分かります。
【古くから民衆に信仰され親しまれてきたお寺】
六角堂の歴史は古く、伝承によると創建は飛鳥時代、聖徳太子の手によるものです。
実際の発掘調査では飛鳥時代の遺構は見つかりませんでしたが、平安京が造営される以前、10世紀後半には創建されていたと推定されています。
創建の伝承の他に、平安京造営の際に六角堂が建設予定の街路の中央にあたる部分にあり、取り壊されそうになったときにお堂が自ら15メートル移動したという話も有名です。
このように様々な伝承が残ることからも昔から人々の信仰を集めていたお寺であることが伺えます。
また、京都の民衆の生活に密着した町堂としても親しまれ、確認できるだけで18回の災害に遭いながら、その都度復興されてきました。
【華道・池坊いけばな発祥の地】
六角堂は華道・池坊、いけばなの発祥の地です。
境内の太子堂の側に、聖徳太子が沐浴したと伝えられる池の跡があります。
ここに聖徳太子の命により入道した小野妹子を始祖と伝える僧侶の住坊があり、池の側にある住坊ということで「池坊」と呼ばれるようになりました。
池坊の祖先は朝夕花を供えており、その花の生け方の妙技が評判となり、華道が広がったそうです。
【ふらっと立ち寄れるお寺】
仕事の休憩中や用事の帰り、散歩の途中などふらっと立ち寄って少し休んでリフレッシュして、気軽にお参りできるお寺です。
太子堂のそばには白鳥がいて、ゆったりと優雅な時間が流れます。
境内には鳩もたくさんいて、えさやりができます。
こちらはゆったり優雅な時間というわけにはいかない状態になりますが、人懐っこい鳩がわっと寄ってきて楽しいです。
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